○神石高原町人と自然が輝くまちづくり条例

平成16年11月5日

条例第21号

目次

前文

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 基本理念(第3条)

第3章 基本原則(第4条―第7条)

第4章 住民の権利及び責務(第8条・第9条)

第5章 議会の責務(第10条)

第6章 町長及び町の責務(第11条・第12条)

第7章 情報の共有(第13条・第14条)

第8章 基本計画(第15条・第16条)

第9章 事務事業の評価(第17条)

第10章 財政(第18条・第19条)

第11章 協働によるまちづくり(第20条・第21条)

第12章 連携(第22条・第23条)

第13章 条例の位置付け(第24条・第25条)

附則

(前文)

わたしたちの新しいまち、神石高原町にはたくさんの財産がある。緑豊かな自然、古代からの歴史と文化、穏やかな田園風景など素晴らしい環境と豊かな資源は、人情に溢れる地域社会を育んできた。これらは、わたしたちの大切な財産である。なかんずく、一番の財産は住民であり、わたしたちは、先人が築き上げてきた歴史と文化を後世に伝え続けるとともに、人と人との結びつきをこれからも大切にしていかなければならない。

わたしたち住民は、新しいまちの誕生を契機に、行政との協働と補完の精神に立ち、自らの力で「自然」「緑」「心」「安らぎ」「やさしさ」「人」「歴史」などを包み込んだ「人と自然が輝く高原のまち」をつくっていくことをここに謳う。

わたしたちは、この住民自治の基本理念を今ここに明らかにし、まちづくりの主体はわたしたち住民であることを自覚し、自らの発言と行動に責任を持ち、誰もが生きがいのある生活を営み、喜びを感じることができるまちを実現するため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、わたしたち住民が、自らの力でまちづくりを進めていくという住民自治の基本理念を明らかにし、行政との協働と補完によるまちづくりのための原則を定め、活力あるまちづくりを進めることを目的とする。

(用語の意義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 住民とは、町内に住所を有する者、町内で勤労する者及び町内に事務所を有する法人その他の団体をいう。

(2) 住民自治組織とは、一定の地域に住所を有する者及び各種団体等により構成された組織をいう。

(3) 地区協働体とは、おおむね旧町村の区域に相当する区域で、複数の住民自治組織等により構成される団体をいう。

(4) 町とは、法令、予算、その他議会の議決に基づく事務を、自らの責任において執行する機関をいう。

(5) 協働・補完とは、住民と行政が相互に補い合いながら、それぞれの果たすべき役割と責任を担い、相互に協力し合うことをいう。

第2章 基本理念

(基本理念)

第3条 わたしたち住民は、次の各号に掲げるまちづくりの方針に基づき、行政との協働・補完により、地域の様々な資源を活かし、個性的で活力のあるまちを実現するものとする。

(1) 高原の特徴を生かした快適で魅力に満ちたまちづくり

(2) 福祉が充実した安心して暮らせるまちづくり

(3) 自然と歴史を生かした文化的なまちづくり

(4) 地域の資源を生かした活力あるまちづくり

(5) 生活基盤の整った一体感あふれるまちづくり

第3章 基本原則

(住民主体の原則)

第4条 まちづくりは、住民が主体となって、自らの発言と行動に責任を持ち、これを進めることを基本とする。

(協働参画の原則)

第5条 まちづくりは、住民が町と相互に連携を取りつつ、住民の意思を反映しながら進めていくことを基本とする。

(情報共有の原則)

第6条 まちづくりは、住民と町がまちづくりに関する情報を共有しつつ進めていくことを基本とする。

(行政支援の原則)

第7条 町は、住民主体のまちづくりを財政的に、また人的にも積極的に支援する。

第4章 住民の権利及び責務

(住民の権利)

第8条 住民は、まちづくりに参画する権利を有する。

2 住民は、町が持つまちづくりに係る情報について、その提供を受け、又は自ら取得する権利を有する。

(住民の責務)

第9条 住民は、まちづくりの活動に対して責任を持たなければならない。

2 住民自治組織は、地域の共同管理について地域を代表する組織であることを自覚し、地域における様々な課題に対処する責任を持つものとする。

第5章 議会の責務

(議会の責務)

第10条 議会は、町の最高議決機関としての責任を認識し、まちづくりの活動について住民の意思が町政に反映されるよう努めなければならない。

第6章 町長及び町の責務

(町長の責務)

第11条 町長は、住民の負託に応え、第3条のまちづくりの基本理念を実現するため、公正で誠実な町政を行わなければならない。

(町の責務)

第12条 町は、住民がまちづくりに参画する権利を保障し、連携を図りつつ、総合的な町政の執行に努めなければならない。

2 町は、住民自治組織及び地区協働体が対等で双方向のパートナーであることを認識し、その自主性を尊重しなければならない。

3 町の職員は、協働・補完のまちづくりが効果的に行えるよう、住民の活動を積極的に支援するものとする。

第7章 情報の共有

(情報公開)

第13条 町は、まちづくりに係る情報を分かりやすく公開するよう努めなければならない。

(個人情報の保護)

第14条 町は、個人の権利及び利益が損なわれることのないよう、個人情報の収集、利用、提供、管理及び保護について必要な措置を講じなければならない。

第8章 基本計画

(基本計画の定義)

第15条 まちづくりの基本計画は、市町村の合併の特例に関する法律(昭和40年法律第6号)に基づき策定した市町村建設計画(以下「建設計画」という。)とする。

(総合計画等の策定)

第16条 前条の建設計画に基づくまちづくりを進めていくための基本構想及びこれを具体化するための計画並びにまちづくりに関するその他の計画(以下「総合計画等」という。)は、第3章の基本原則に基づき策定する。

2 町は、前項の総合計画等の策定に当たっては、広く住民の参画を得て策定しなければならない。

第9章 事務事業の評価

(事務事業の評価)

第17条 町は、まちづくりに関する事務事業の活性化を図るため、事務事業の評価を常に最適な方法で行い、住民に分かりやすく説明するよう努めなければならない。

第10章 財政

(予算)

第18条 町長は、町の建設計画及び総合計画等に基づき、中長期的な財政計画を立て、予算を編成し、健全な財政運営を行わなければならない。

2 町長は、住民に対し、財政の状況、予算の編成及び重点施策を明らかにしなければならない。

(決算及び財政状況)

第19条 町長は、決算状況について公表する際には、住民が決算に係る町の事業について、これを評価する際に役立つよう内部評価を実施するとともに、公表に当たっては、財政状況に対する見解を住民に示すものとする。

第11章 協働によるまちづくり

(住民自治活動)

第20条 住民自治組織は、住民による地域自治活動の根幹を担う組織として、その地域における公共的課題の解決につとめるとともに、相互に連携を図りながらまちづくりを推進するものとする。

2 地区協働体は、まちづくりに関する計画を策定し、その区域内における公共的課題について調整を行い、解決を図るとともに、町と連携を図りながらまちづくりを総合的に推進するものとする。

(協働によるまちづくりの推進)

第21条 町長は、地域力を高めるとともに、町民等との協働によるまちづくりを推進するため、住民自治組織及び地区協働体に対し、その自主性及び自立性を尊重しつつ、適切な支援を行うものとする。

2 町長は、まちづくりにおける課題に総合的に取り組むため、住民自治組織、地区協働体及び町で構成する会議を開催することができる。

3 前2項に定めるもののほか、協働によるまちづくりの推進に関し必要な事項は、町長が別に定める。

第12章 連携

(町外の人々との連携)

第22条 わたしたち住民、議会及び町は、教育、伝統、芸術等の文化や産業、福祉、スポーツなどの活動を通じて、町外の人々との交流を深め、様々な声をまちづくりに活かすよう努める。

(他の自治体等との連携)

第23条 わたしたち住民、議会及び町は、他の自治体や国、その他の機関と連携してまちづくりを進めるものとする。

第13章 条例の位置付け

(条例の位置付け)

第24条 この条例は、町のまちづくりの基本原理を定めた条例であり、他の条例を制定する場合には、この条例に定める事項を最大限尊重しなければならない。

(条例の検討及び見直し)

第25条 この条例の施行から10年を超えない期間ごとに、この条例が社会情勢、財政状況及び時代の環境基準等に適しているかどうかを検討し、必要があれば見直しを行うものとする。

この条例は、平成16年11月5日から施行する。

(平成28年3月2日条例第5号)

この条例は、平成28年4月1日から施行する。

神石高原町人と自然が輝くまちづくり条例

平成16年11月5日 条例第21号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第7節 まちづくり
沿革情報
平成16年11月5日 条例第21号
平成28年3月2日 条例第5号