蚊やダニが媒介する感染症への注意について
気温が高くなる季節には肌の露出が増え,病原体を媒介する蚊やダニに刺されたり咬まれたりすることが予想されます。蚊が媒介する感染症には,日本脳炎・テング熱・チクングニヤ熱・ジカウイルス感染症などがあります。ダニが媒介する感染症には,重症熱性血小板減少症候群(SFTS)・ダニ媒介脳炎・日本紅斑熱・つつが虫病・ライム病などがあります。これらの感染症を予防するためには,蚊に刺されたり,ダニに咬まれないようにすることが大切です。
蚊やダニが媒介する感染症への注意について
- マダニとは
マダニとは,食品等に発生するコナダニや衣類や寝具に発生するヒョウダニなど,家庭内に生息するダニとでは種類が異なります。マダニ類は,固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3~4mm)のダニで,主に森林や草地等の屋外に生息しており,市街地でも見られます。日本全国に分布しています。
- 予防方法
SFTSなどマダニが媒介する感染症を予防するためには,マダニに咬まれないようにすることが重要です! (特に,マダニの活動が盛んな春から秋にかけては注意が必要です。) マダニは,身体にとりついてすぐに刺すのではなく,体のやわらかい部位をさがして刺す習性があります。農作業,レジャーや庭仕事など野外で活動する際には,次の点に注意が必要です。
- 長袖,長ズボンなどを着用して皮膚の露出を避け,ズボンやシャツの裾などを入れ込んでマダニの入り込みを防ぐ。
- 長靴を履くのも効果あり。屋外活動後は,体や服を叩き,マダニに刺されていないか確認する。
- 帰宅後は,すぐに入浴して身体をよく洗い付着したダニを落とし,衣服は洗濯する。 脱いだ衣服は放置せずにすぐ洗濯するか,ナイロン袋等に入れて口をしばっておく。
- 吸血中のマダニを見つけた場合は,できるだけ医療機関で処置する。
- マダニ類は体部をつまんで引っ張ると口器がちぎれて皮内に残ってしまうことがあるため,口器を残さない方法でマダニを除去する必要がある。
- マダニをつぶすと,もし病原体を持っていた場合によくないので,マダニはつぶさず慎重に除去する必要がある。
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